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指の先から破壊光線

月曜の朝までに考えておくこと

食べる

ここ数年というもの、食べられる量が目に見えて減っている。

 

一般的なやる気のない学生の一人暮らしなので、外食の回数はもちろん実家にいたときより格段に多い。そうすると、自分が食べたいものを食べられるだけ作ればいい自炊と違って、いつ行っても決まった量の料理が出てきて、嫌でも足りないとか多いとか考えることになる。

 

大学に入学したての頃、先輩に連れて行ってもらった信じられないほど大きい丼ものを出すお店がある。男子大学生というのはとにかくよく食べる生き物らしくて、新入生はその実態も知らずに連れて行かれてめちゃくちゃびっくりするし、たぶんそれを面白がるために連れて行くんだと思う。いわゆる「洗礼を受ける」というやつである。

 

十八歳だったわたしは、「まあ女の子だしね、様子見でね」と言われてその店で一番小さい丼を注文した。それでも、出てきた皿は自分の顔より大きかった。実家で飼っていたメダカのスイレン鉢を彷彿とさせるサイズだった。

 

そして食べきったわたしは、「ちょっと足りないです」と言った。たぶんあれがわたしの最盛期だった。今ではそのサイズを食べきるのにすら苦労している。

 

かつて食べられた量が食べられなくなるというのは、なかなか悲しいものがある。かわいいかよわいキャラならまだいいけど、こちとらお調子者のおもしろ枠女子である。食べきれな~いなんて柄じゃないのである。

 

もともと食べることにあまり興味がないので、どうせ量は入らないのだと思うとますます何を食べていいかわからなくなってしまった。友達に誘われてごはんに行っても、昔は余裕で食べきれた量がとてつもなく多く見えることにある種の絶望を感じながら食べなければいけないと思うと時々ちょっとつらくなる。何も考えずに食べるのが正解なんだろうな、と思いながら、今日の晩ごはんを考える毎日である。

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